ノンアルコールビールは
肝臓・体に悪い?
毎日飲んでも大丈夫かと休肝日の選び方
「晩酌をノンアルコールビールに切り替えたいけれど、毎日飲んでも体に悪くないの?」「休肝日に飲んで、意味はあるの?」
そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。
この記事では、日本ノンアルコールビール協会(JNABA)が、肝臓への影響、休肝日の考え方、毎日飲むときに気をつけたいことを、公的な資料にもとづいて整理します。
・肝臓に悪い? アルコール0.00%なら、アルコールを分解するための肝臓の負担はかかりません。
・休肝日に意味はある? 厚生労働省のガイドラインも、「アルコールの入っていない飲み物を選ぶ」「一週間のうち、飲酒をしない日を設ける」ことを挙げています。
・毎日飲んでも大丈夫? 飲み過ぎれば、カロリーや糖質、甘味料なども重なります。製品ごとに違うので、表示を見て選ぶのがいちばん確かです。
・注意:「微アルコール(0.5%など)」はアルコールを含みます。休肝日に選ぶなら「0.00%」を。
ノンアルコールビールは肝臓に悪い?
0.00%なら、アルコールを分解する負担はかからない
飲んだアルコールは、主に肝臓で分解されます。アルコールはまずアセトアルデヒドという物質に、さらに酢酸へと変えられます。アセトアルデヒドは、顔が赤くなる・二日酔いなどの原因になる物質です。
アルコール度数「0.00%」のノンアルコールビールには、分解するアルコールがありません。そのため、アルコールを分解するための肝臓の負担はかかりません。
ただし、これは「アルコールの負担がない」という意味です。飲み物として糖質やカロリーを含む製品もあるので、それについては下の「毎日飲んでも大丈夫?」で整理します。
アルコール分1%未満の飲み物は、法律上はお酒(酒類)ではありません。そのため、0.5%前後のアルコールを含む「微アルコール」の製品も、ノンアルコールビールと並んで売られています。量は少なくても、飲めばアルコールを摂ることになり、肝臓はそれを分解します。休肝日に選ぶなら、必ず「0.00%」の表示を確かめてください。
休肝日にノンアルコールビールは意味がある?
厚生労働省は2024年に「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しました。その中で、飲む量を減らす工夫として、「アルコールの入っていない飲み物を選ぶ」こと、そして「一週間のうち、飲酒をしない日を設ける」ことを挙げています。毎日飲み続けることは、アルコール依存症につながる可能性がある、とも書かれています。
休肝日を続けるうえで難しいのは、「晩酌の時間そのもの」がなくなることかもしれません。グラスに注いで乾杯する時間は残したまま、アルコールだけを抜く。ノンアルコールビールは、そのための選択肢のひとつです。
休肝日そのもの——何日あければよいのか、続けて休むほうがよいのか——については、「休肝日とは?何日あければいい?」にまとめています。
晩酌をノンアルコールビールに置き換えると
1. アルコールによる眠りへの影響を避けられる
寝る前のアルコールは、眠りを浅くすることが知られています。ノンアルコールビールに置き換えれば、その影響は避けられます。なお、ホップの成分とリラックスの関係を調べた研究もあります(スペインの看護師17人・14日間の小さな研究)。人数が少なく、まだ「可能性がある」という段階です。
2. カロリーや糖質を抑えた製品が多い
ノンアルコールビールには、カロリーや糖質を抑えた製品が多くあります。ただし、中身は製品ごとにかなり違います。気になる方は、缶の栄養成分表示を見てください。
3. 翌朝を自分のペースで始められる
アルコールを飲まなければ、翌朝に残ることもありません。夜の時間を楽しみながら、次の日も自分のペースで始められます。
毎日飲んでも大丈夫?飲み過ぎたときに気をつけたいこと
ノンアルコールビールも、飲み過ぎればほかの飲み物と同じように気をつけたい点があります。どれも製品によって違うので、表示を確かめるのがいちばん確かです。
カロリー・糖質
「ゼロ」の製品もあれば、そうでない製品もあります。本数が増えれば、そのぶん重なります。くわしくは「ノンアルコールビールは太る?」、血糖値が気になる方は「血糖値を上げる?」もご覧ください。
甘味料・香料などの添加物
カロリーや糖質を抑えるために、甘味料や香料、酸味料を使った製品もあります。食品に使える添加物は、国の安全性の評価を経て使用が認められています。一方で、味の好みや体質には個人差があり、「できるだけ原材料の少ないものを選びたい」という考え方も自然な選び方のひとつです。
プリン体
「プリン体ゼロ」をうたう製品も多くあります。尿酸値が気になる方は「ノンアルコールビールは痛風に悪い?」をご覧ください。
一度にたくさん飲みすぎない
冷たい炭酸飲料なので、一度にたくさん飲むとおなかが張ることもあります。自分のペースで、ゆっくり楽しんでみてください。
毎日飲むなら、原材料表示を確かめて
毎日の習慣にするなら、原材料表示を見て選ぶのがひとつの方法です。「麦芽とホップ」を中心に設計されたものもあれば、香料や酸味料で味を整えたものもあります。どちらも作り手の工夫です。気になる方は、あわせて栄養成分表示(カロリー・糖質)も見てみてください。
原材料は使用量の多い順に並びます。「麦芽・ホップ」から始まる短い表示のものもあれば、香料や酸味料で味を整えたものもあります。どちらも設計の違いで、優劣ではありません。
▶ 原材料表示の読み方をくわしく
まとめ:休肝日を、無理なく続けるために
アルコール0.00%のノンアルコールビールなら、アルコールを分解する肝臓の負担はかかりません。休肝日を「我慢の日」にせず、乾杯の時間はそのまま楽しむ。そのための選択肢のひとつです。
毎日飲むなら、表示を見て、ご自身の目的に合う一本を選んでみてください。
・厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年2月)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールの吸収と分解」
・酒税法 第2条(アルコール分1度以上の飲料を酒類とする)
・Franco L, et al. The sedative effect of non-alcoholic beer in healthy female nurses. PLoS One. 2012;7(7):e37290.(PMID: 22815680)
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